2015年8月15日土曜日

ナツメグ

○ナツメグ(Nutmeg)

 スパイスとしておなじみのナツメグは、雌雄1本で雌株20本に受粉させることができるという、生命力豊かな樹木です。

 ナツメグは、古くから世界のさまざまな文明社会でとても尊重されていました。中正には痔疾の治療薬や健胃剤として、インドでは腸の不調を治すのに使われ、エジプト人はミイラの防腐保存に用いました。

 また、イタリアではローレル、クローブ、ジュニパー、ミルラ(没薬)、マートル、バラと合わせて薫香にし、悪疫から人々を守る目的で使われていました。

 ポルトガル人がナツメグの貿易を1605年まで独占していたことからもこのスパイスの重要性がわかります。

 今では肉料理の香味づけ、リキュール、歯科用治療剤、食品の香料、ヘアローションの成分などにも日常的に使われています。日本ではニクズクと呼ばれています。

学 名:Myristica fragrans
科 名:ニクズク科
主な産地:ペナン、ジャワ、西インド諸島、スリランカ
採油方法:種子の水蒸気蒸留法
揮発度:トップノート
香りの強さ:強

作 用:緩下、強心、強壮駆風、健胃、催淫、刺激、歯痛緩和、殺菌、制吐、鎮痙、鎮痛、通経、分娩促進
主な成分:モノテルペン炭化水素類のαピネン、サビネン、βピネン、リモネン、フェノールメチルエーテル類のミリスチシン、モノテルペンアルコール類のテルピネン4-オール
相性のいい精油:オレンジスイート、ガルバナム、クローブ、サイプレス、シナモンリーフ、ティートリー、レモン

◎心への働き
1.元気に活発にさせる
2.意識をクリアにさせる

◎体への働き
1.消化を助け、食欲を増進させる
2.腸内ガスを排出させ、便秘の症状をやわらげる

◎肌への働き
1.頭皮、毛髪を整える

使い方:フレグランスに

★使用上の注意
1.刺激が強いので、使用には十分注意する
2.妊婦には使用しない

ナツメグ

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